固有値解析とは?

固有値解析とは、振動の影響を判断する作業です。このタイプの解析では、構造の質量と剛性を使用して構造部品が自然に共鳴するポイントを特定します。Creo Simulation Live を使用すると、設計プロセス内で固有値解析を即座に実行して設計ガイダンスを提供することができます。

設計における固有値解析の役割

モーターやエンジンなど、ある一定の動きがある製品、例えば車や生産設備、タービンなどは振動の問題がつきものです。当然、振動が大きくなることで、部品が破損し、耐久性が劣化し、騒音が発生します。さらに共振の問題はとても重要です。共振が発生すると、何トンもある設備が飛び跳ねるという事象も発生する可能性があります。
これらの問題の発生を抑えるためには固有値が重要になってきますが、強度解析と比べ、振動が発生する場所を想定するのは困難です。比較的ベテラン設計者でも、見落としが発生したりします。そのため、設計段階での固有値解析がとても重要になります。試作品を作成し、テストを行う事も可能ですが、できる限り設計段階で潰し込むことで、コストを抑え、効率的に問題を回避できます。さらに、設計のより早い段階で簡単に行えるので、メリットは大きいです。設計が終わった後に振動の問題が発生することが発覚すると、最適とは言えない方法や、無駄なコストや時間がかかってしまいます。設計のより早い段階で問題を発見できれば、抜本的な対策を実施できます。
Creo Simulation Live なら、設計の早い段階で固有値解析を実行できます。

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設計エンジニアのための固有値解析

設計者は、Creo Simulation Live を使用する固有値解析を設計プロセスに組み込むことで、特定の要件に合わせて構成部品を調整できます。

この場合、シミュレーションを設計に組み込むということは、設計に関する決定を下すために完全な忠実度を維持するシミュレーションツール一式を採用する必要はなく、設計の部品を編集するときにリアルタイムで動作する正確で使いやすい検討を使用して、何かが動作するかしないかを迅速に判断できればよいということを意味します。

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解析担当者のための固有値解析

固有値解析を使用すると、モデルの固有振動数とモード形状を計算できます。また、動的解析を実行することで時間依存/振動荷重を受けた場合のモデルの固有振動数に対する応答も確認できます。動的解析には、動的時間、動的周波数、動的ランダム、動的衝撃などがあります。Creo Ansys Simulation でモデルの固有または共鳴周波数(固有値)を計算する場合に固有値解析を実行します。Creo Ansys Simulation は、モデルが固定または共鳴周波数で振動しているときのジオメトリの相対変位も判断できます。