課題 NASA の生命維持バックパックを改良するために Jacobs 社が必要としていたのは、従来の設計の固定観念を克服し、性能と安全性の最適なバランスを実現する設計エンジンでした。


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課題

重量が重要な意味をもつ航空宇宙業界の製品設計者は、安全性、信頼性および軽量な設計の間で適切なバランスを維持する必要があります。NASA の契約業者である Jacobs 社は PTC と連携して生命維持バックパックの設計を最適化し、その完璧なバランスを実現しました。 

この生命維持バックパックは正式には「Exploration Portable Life Support System(探査用ポータブル生命維持装置)」、略して「xPLSS」と呼ばれます。宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション、月あるいは火星など、地球から 23 万 8 千マイルも離れた環境で xPLSS を使用します。NASA は打ち上げ費用に影響を及ぼす重量を 1 グラム単位で精査しますが、バックパックの場合、重量は宇宙飛行士の機動性にも影響します。  

Jacobs 社が活用したのは、PTC の Creo 7 のジェネレーティブデザイン機能でした。


ソリューション

Jacobs 社のチームは、ジェネレーティブデザインを使用して、システム要件に基づいた最適な設計を自動的に作成しました。さらに、さまざまな材料と、従来の製造や付加製造を含めたさまざまな製造プロセスの数百種類もの組み合わせを短期間で検討できました。Jacobs 社はこの革新的なアプローチをさまざまな構造コンポーネントに応用することで、必要な重量から最高の性能を引き出すことに成功しました。

戦略的な観点から言えば、Jacobs 社は Creo 7 のジェネレーティブデザインにより、従来の設計の固定観念を克服できました。

 

「エンジニアとしては直角や平面、丸い寸法を好みますが、ジェネレーティブデザインは、このような設計案が最適ではない可能性を示唆してくれます。エンジニアとして最高の務めを果たすため、ジェネレーティブデザインを利用して、ほかの設計案も模索するようになりました」

~ Jesse Craft 氏
Jacobs 社、シニア設計エンジニア兼イノベーションプロジェクトマネージャー

 


結果

Jacobs 社は部品の重量を最大 50% 削減し、結果的に燃料の大幅な節約と宇宙飛行士の機動性の向上を実現しました。また、ジェネレーティブデザインを使用することで設計時間が 20% 短縮し、設計チームの生産性が向上すると見込んでいます。

PTC の Creo 7 とジェネレーティブデザインは、Jacobs 社に多くの可能性をもたらしています。

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